住宅ローンの元利均等と元金均等どっちを選ぶのが得か?
結論から言いますと、住宅ローンの場合は、元利均等の方がメリットが大きいです。
理由は、2019年8月現在、変動金利は0.6%~0.4%の金利で借り入れできる銀行が多く、低金利で借り入れをする場合、総支払額に大きな違いが出てこないからです。
※借入金額3000万円、借入期間35年、金利0.575%の場合
元利均等 | 元金均等 | ||
借入額 | 3000万円 | 借入額 | 3000万円 |
借入期間 | 35年 | 借入期間 | 35年 |
金利 | 0.575% | 金利 | 0.575% |
総支払額 | 33,127,080円 | 総支払額 | 33,025,730円 |
利息 | 3,127,080円 | 利息 | 3,025,730円 |
3,127,080 - 3,025,730 = | 約131,350円 元金均等が得 |
総返済額は、約13万円元金均等返済が得になります。
元利均等返済の注意点としては、購入後すぐに売却する場合「担保割れ」になるリスクが高くなる点です。元利均等の場合、支払い開始時は利息部分の支払いが多くなっているため、元金の減り方が遅いためです。
元金均等のメリットとデメリット
元金均等の場合は、元利均等に比べて当初支払いは高いのですが、元金の減りも早い為、購入後すぐ売却することになった場合でも元利均等よりは「担保割れ」するリスクが少なくなります。
このように元金均等返済にもメリットはありますが、元金均等返済のデメリットとしては
ポイント
■5年ルールと、125%ルールが適用されない
■住宅ローン控除の恩恵を最大限受けれなくなる
5年ルールは、どんなに金利が変動しても5年間返済額が変わらないこと。125%ルールは、どんなに金利が上昇しても返済額の125%を超えないことです。この2つのルールの適用を受けれなくなる事。
また、元金均等で住宅ローンを早く返済しすぎても、住宅ローン控除の恩恵を最大限受けれなくなることがあります。住宅ローン控除は、年末の借り入れ残高に対して1%の控除が受けられるからです。
元金均等を選んだ方が良いケース
元金均等返済を選んだ方が良いケースは、投資用物件等に購入する時に「アパートローン」で高金利の借り入れをする場合です。総支払額が大きく変わってきます。
※借り入れ金額5000万円、借入期間35年、金利3%の場合
元利均等 | 元金均等 | ||
借入額 | 5000万円 | 借入額 | 5000万円 |
借入期間 | 35年 | 借入期間 | 35年 |
金利 | 3% | 金利 | 3% |
総支払額 | 80,818,500円 | 総支払額 | 76,312,300円 |
利息 | 30,818,500円 | 総支払額 | 26,312,300円 |
30,181,500 - 26,312,300 = | 約4,506,200円 元金均等が得 |
元金均等の方が約450万円得する事になります。元金均等返済は、高金利で借入をする場合や、短期間で借入をする場合にもメリットがあります。
しかし、元利均等返済でも繰り上げ返済をすることによって総返済額を抑える事もできます。
まとめ
昔は、変動金利7%くらいの時代もありましたが、2019年現在は0.425%でも借入ができる超低金利時代の為、時代にもあっていないように思います。
また、元金均等は当初支払い金額も高くなることもあり、融資を受ける際の審査も厳しくなります。
どちらを選ぶかはライフスタイルにもよりますが、実際選ばれるのが多いのはやはり元利均等です。資金に余裕のある場合や、早期売却を考えているのであれば元金均等でも良いかと思います。